生後100日で行う行事:お食い初め

丈夫な歯になるように願う儀式

お食い初めというと、赤ちゃんが食事を行うことを祝っているイメージもありますが、実際は、「歯固めの石で丈夫な歯になるよう願う」儀式です。

このような由来のある儀式なのですが、お食い初めには、「これからの人生で食べ物に困らないように」・・・という願いも含まれています。
今の時代では考えにくいのですが、過去には、食べ物に困っていた時代もありますし、今でもその考えを引き継いでいる地域があるのです。

そのためお食い初めの由来や目的は、地域によって異なる傾向にあります。
地域によっては、お食い初めではなく箸ぞろえ、箸始めという名前で呼ぶ地域もありますが、内容としてはお食い初めと大きく変わりません。

家族や親族を集めて赤ちゃんの未来であり、食の健康を祈るという内容のものが多いのです。
ちなみにお食い初めは、赤ちゃんに食べ物を食べさせるものではありません。

赤ちゃんによっては上手にものを噛めないケースもありますし、そもそもお食い初めは、「歯が生えたことを喜ぶ儀式」でもあるからです。
献立の中に歯固めの石を入れる習慣が多く、このような形で赤ちゃんの未来を祝うことが多いです。

地域によって差が生じる

お食い初めの時期ですが、生後100日を祝うのは確かなのですが、だからといってピッタリ100日目に儀式を執り行うわけではありません。

地域によっては「110日目、120日目にお食い初め」となるケースもありますし、「祖父母に相談をしてから時期を決める」ケースもあるのです。
元々のお食い初めは、親戚などを招いて盛大に行う祝い事だったのですが、今では、親戚を招いて祝い事をするケースが減ってきました。

そのため、お食い初めそのものを知らないという家族も増えているのです。
ちなみにお食い初めは、「自分たちのスタイルを確立する」ことも問題ありません。

かしこまった場所でお食い初めをするケースもあれば、バーベキュー場のような場所で、お食い初めをするケースもあるのです。
そのためお食い初めのマナーは、「場所によって異なる」という傾向にあります。

かしこまった場所で、厳格なお食い初めをするのであれば、礼装を意識して参加したほうが良いでしょう。
現代であればスーツを着用してお食い初めに参加することが多く、また、お食い初めに参加する際は、ご祝儀を手渡すのも礼儀とされています。

お食い初めのご祝儀(参加費用)の相場ですが、5000円ほどとされています。
また、あまりかしこまらずにお食い初めをする際は、私服で参加をしてもマナー違反にはなりません。

あくまでもお食い初めの主催者が決めることなので、スーツ着用が義務付けられているわけではないのです。
これらも踏まえて、お食い初めに参加するようにしましょう。