靴のかかとを潰すようになってしまったら

なぜ子どもは靴のかかとを踏む?

ふと気づいたら、たいてい子どもは靴のかかとを踏んでいます。
「かかとは踏んではいけません」といつも注意していても、あまり効果がありません。
なぜ子どもは靴のかかとを踏むのでしょう。
実はこれには、子どもなりの理由があるのです。

1つ目は、サイズが小さくなったからです。
子どもの成長は目を見張るものがあります。
特に小学校の間は、あっという間に大きくなって靴もすぐにサイズが合わなくなります。
子どもがかかとを踏んでいるのを見て、サイズアウトだと気づくことも多いです。

2つ目は早く履きたいからです。
早く教室に行きたい、早く校庭に出て遊びたい、早く家に帰りたい、などの理由で靴をきちんと履かずにかかとを踏んで走って行ってしまいます。

そして3つ目は「お母さんがいつも早く履きなさいって言っている」からです。
玄関でゆっくり靴を履いていたら、次に出る人が履けないので「早くして!」とつい言っていませんか。
子どもはまたお母さんにせっつかれるから踏んで出ちゃえ!となるのです。
子どもが靴のかかとを踏むのは、子ども自身の理由だけではなさそうです。

かかとを踏んで履くとどんな影響がある?その対策は?

ではかかとを踏んで履くと何か影響はあるのでしょうか。
健康面と精神面に影響があると言われています。

靴のかかとはご存じのように固くなっています。
これは履いて歩く時にかかとを安定させるためです。
それを踏み潰して履いてしまうと、かかとは固定されず歩く衝撃で靴がブレてしまい、無意識につま先に力が入っています。

つま先に体重がかかるため、すねの骨が痛くなったり、ハンマートゥや巻き爪になったりします。
足のどこかが痛くなったら、歩き方もおかしくなりますし、それでかえって体のあちこちに痛みが出る可能性があります。
正しい歩行ができなくなるかもしれません。

精神面では、靴のかかとを踏むことで、子どもは靴を大切にしなくなります。
かかとを踏むと当然靴は変形しますし、すぐに傷んでしまいます。
ボロボロになった 買ってもらえると考えてしまうのです。

物を大事にすること、これはお金を出して買っていることをきちんと伝え、持っている物は大事にしないといけないと理解させなければいけません。
かかとを踏ませないためには、靴のサイズが合っているかをこまめにチェックすることと、子どもがお気に入りだという靴を選ばせ、大切に履くことを教えます。
きちんと履くことがかっこいいことだと教えると案外素直になってくれます。

メーカーによっては、かかと踏みつけ防止機能を付けた上履きやスニーカーを販売しています。
この靴は、もしかかとを踏んだとしても違和感があり、5分程度踏むと痛くなるものです。
こういったものを選ぶのも良いでしょう。